どうしてもできない人へ。 その1


さて、やっと少し時間が出来たので久しぶりの更新となってしまいましたけど、皆さん、今年もよろしくです。

 
今まで頂いたアンケートの中でも特に多かった質問が、やっぱり荷重曲げからスピンさせる方法です。
これが難しくてなかなか出来ない方が多いみたいですね。
技術的な手順については詳しく書いてきましたし動画でもコツを話していますが、それでも出来ない人が多いようですね。
そこで今はせっかく冬なので、出来るだけ簡単に荷重曲げからスピンをやる冬ならではの方法を少し書いてみますね。
 
その方法とは、“雪道を走る”ではなく、“スタッドレスタイヤを履いて練習する”です。

今までにも荷重曲げからのスピンには、ハイグリップタイヤは禁止でコンフォートタイヤやエコタイヤ(できれば純正タイヤがベスト)に指定してきました。 これらはグリップが低くてコントロール性が高いからですが、実はその両方をより高い次元で(低い次元と言うべきかな?)で実現しているのがスタッドレスタイヤなのですよ。

実は スタッドレスタイヤはこの練習をするのに最も優れています。 ええ、どのタイヤよりも。
スタッドレスタイヤを履いて舗装路を走ったことがある人ならわかるかもしれませんが、独特のハンドリングですよね?
ちょっと前荷重を作ってあげるだけで、くるんとヨーが立ち上がって曲がるこの感じ。

実はこのハンドリングのフィーリングは、成功したときの荷重曲げからのトラクションステアにとても近いものなんです。
(だから個人的にはスタッドレスタイヤのハンドリングはとても好きなので、一年中履いていたこともありました)

実はスタッドレスタイヤは“グリップの低さ”とトレッドパターンの細かさによる“コントロール性の良さ”の両方を兼ね備えている、とてもスグレモノなのです。 よって練習にはまさにうってつけなのですよ。 そう、とても低速で練習が出来るのですから!!
 
「スタッドレスタイヤに履き替えるのはお金が掛かる」という人は、中古タイヤでも全然オッケーです。
むしろ中古はゴムが硬化してたり山が減っていたりして、いい感じにグリップが落ちているのでよりやりやすくらいです。
中古タイヤはヤフオクなんかで見てみれば、激安で手に入れることが出来ると思います。
あくまで雪道走行ではなく、アスファルト路面での練習が目的なのですから、そんな安物で十分なのです。

どうしても中古タイヤは……、という人はオートウェイ などで海外製の新品激安スタッドレスタイヤを買うのも一つの手でしょう。
私が今まで使った限りでは、これらでも十分でした。

ただし本来の用途である氷結路などを走るとやっぱり国産のタイヤには劣りますので、その辺は注意してくださいね。
(私の経験では雪道は特に問題ありませんでした)
 
さて、このスタッドレスタイヤというパーツを使うことで、今までどうしても上手く出来なかったという人でもかなりコツを掴みやすくなると思いますよ。 スタッドレスタイヤは優れた欧州製タイヤの性能を全体的に下げたイメージなので、タイヤが潰れる、ヨレる、滑るのインフォメーションをとても良く伝えてくれます。
スタッドレスタイヤはスキール音が余り鳴りませんが、低速で、フットブレーキによる荷重移動だけで、タイヤが滑る独特の感覚を得られるはずです。 「今までどうしてもできなかった」、という人は是非試してみてくださいね。
技術的なことは本気で速くなりたい人へ、に書いてきたサーマータイヤの方法と全く同じです。


最後に 一応注意事項も書いておくと、スタッドレスタイヤは当然サマータイヤよりもグリップが低いので、特にパニックブレーキのようなフルブレーキには注意してくださいね。 意外と制動距離が伸びる上に、トレッドが柔らかいのでフラフラすることがありますから、それを考慮したスピードで走るよう注意してください。

また春になって路面が暖かくなってくると、一気にゴムが溶けたりして山が減るので、その点も注意してくださいね。
そしてスタッドレスはウェット路面に弱いこともお忘れなく。 溝が多いのでハイドロプレーニングは起きにくいですが、ウェット路面では結構滑り安いことをお忘れなく。
 
それではこんなところで、第一弾は終了です。

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