ASM  アルミ製フロア補強バー

(始めに、剛性アップパーツについてを読む事をお勧めします。)

これは、フロントのサブフレームと、リアのサブフレームを結ぶ縦方向の補強。
CUSCO製の同じデザインの物のアルミ版で、3Kgと非常に軽量。

剛性アップ感は、クロスビームバーの方が強烈だったが、私は取り付けて停車状態でシートに座った瞬間に体感できた。
今までは、いかにフロアの中央部がしなって、ハンモックに座っているような、凹のような形になっていたかが分かった。
(ちなみに、私の体重は標準的)
よって、アイポイントが少し上がった感じがした。 特に、硬い足だとよりいっそうそう感じるかと思われる。

乗り心地は、当然硬い方向になり、細かな凹凸を良く拾う。 幌のフレームが、ビビり音を出すことも多い。
だが、橋の継ぎ目など大きな凹凸では、ボディーのしなりの減衰が早い感じで、乗り心地は個人的には好きな方向である。
またオープンでの走行時にもどっしり感があり、ブレーキング時のピッチング剛性も上がり、
更にゆっくり段差などを超えるとき等の、幌のフレームのキシミ音が減った。
まあ、全体的に曲げ剛性が上がった感じであるが、剛性感自体は、思っていた程では無かったと言った感じ。

操舵性は、これは結構変わると思われる。 完全にグリップで走っている時には、ブレーキングからターンインでは、
曲げ剛性が上がった事により、フロント荷重が少し減る感じで多少アンダー方向だが、それほど変わらないと感じた。
しかし、4輪スライド状態でアクセルを踏むと、フロントのグリップがリアに勝ってしまう感じで、明らかにオーバーステア方向となった。
フロントのグリップが上がり、ちょうどフロントの減衰を固めたような感じである。
これは前だけに、横に結ぶ棒もついているので、そのためかも知れない。

このパーツはスプーンのクロスビームバーとはちょうど逆の感じで、剛性感自体はそれ程強烈に上がらないが、
挙動は結構変わると感じた。

よって、この補強をしたら、脚のリセッティングをするのがベストかと思われる。
また、限界は上がったと思うが、限界域での車の挙動は若干ピーキーになると感じた。

乱暴な表現だが、車のボディー自体を大きな板バネだと考えると、そのバネレートが上がった感じである。

更にもっと厳密に言うと、ボディーのバネレートと、補強バーのバネレートが異なっていて、それによりバネの固有振動数も違い、
しなる時はバネレートが高くなったと感じるだけだが、それが戻る時に、どちらかがしなりが戻っても、どちらかが戻ってなかったり、
遅れて戻ったりするようなフィーリングがあり、それがピーキーさ、と言うか、独特の癖を生んでいる気がする。
よって、その戻りを予見するコツをつかむ必要があるかも。(まあ、微妙な世界の話だが・・・。)

また細かい凹凸を拾う特徴も、それぞれの固有振動数が違うので、そのズレから独特の振動を感じる、といった感じかな。
何だか、ボディーのショックアブソーバーが欲しいと思ったのを覚えている(笑)。
まあ、これらは多分、棒が長いから出る特徴なのかな?
ただ、アライメント調整と、サスペンションの減衰力調整と、慣れで、結果的にいい方向に行った感じである。

CUSCO製の物は、材料が鉄で、もっと剛性感も挙動も変わるらしいが、私はある程度のしなりを持たせたいのと、
7Kgもの重量差を考えてASM製の方が良いと判断した。

これも、一度付けると外したくないパーツである。 癖さえつかめば、限界が上がるし、乗りやすいと思われる。
また、補強なしの凹の状態よりは、遥かに運転していて気持ちが良い。

ただこの補強パーツは、人により好みが分かれるかもしれない。
ガチガチに体感でき過ぎない所が、良くも悪くも特徴。


副作用は、3Kgの重量増と、人によっては、細かいゴツゴツを拾うのが気になるかも。
 

以上

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