2000円で古い日本車のハンドリングをBMWのハンドリングにする 理論編


序論を読んで、TRDの”ドアスタビライザー”が買いたくなった人も多いと思いますが、それだけならばわざわざここに記事を書きません(笑)。
時々DIYでドアスタビライザーを作っている人もいますが、多くはラインナップにないからだとか、TRD製は高いからなどと言った理由でしょう。

ですが私のモチベーションはそれらと異なります。
TRD製の部品を付けても明らかに良くはなるでしょうが、古い日本車のハンドリングが最新のBMWになるような魔法は起きないでしょう。
そんな嘘みたいな魔法を起こすためには、あるポイントがあるわけです。
ドアの隙間のセッティングがある閾値(しきいち)を超えた時のみに、そんな魔法が出現するのですよ。
ではその具体的な方法について詳しく書いていきましょう。
 
TRD製のドアスタビライザーは、あくまで一般向けの市販品ですので、そこには色々な限界があります。
TRD製のドアスタビライザーを私流にタワーバーの取り付けに例えて言えば、”ボルトを指で緩く締めてあるだけのタワーバー”です。
タワーバー自体がいくら頑丈でもそれでは性能をあまり発揮できませんよね?
きっと取付部がガタツキだらけでしょうから走行フィールもそれなりでしょう。
ですがトルクレンチでキッチリとトルクを掛けてボルトを締めれば、閾値を超えて途端にハンドリングが変わるはずです。
 
実はドアスタビライザーもこれと同じなのです。
TRD製のものは、ユーザーが快適に使用できる範囲で設計してありますから、ドアが硬すぎて開かない何ていう不具合は起きません
もし起きたらクレームでしょうから、これはまあ当然でしょう。 ですがDIYならば、とことんギチギチまでこの隙間を追い込めるわけです。
但しその世界になると情報が全く無いので、孤独な実験でした(笑)。

信じられないかもしれませんが、最終的には紙一枚での厚み調整となります。 そしてその紙一枚で閾値を超えたり戻ったりするほど変わるのですよ。 でも一度その先の世界を知ってしまうともう戻りたくなくなる程の、魔法のハンドリングに変化するのです。
何しろサスペンションの違いなのか設計思想の違いなのか、絶対に不可能だと思っていた高級欧州車のハンドリングになってしまうんですからね。 たったこれだけで……。
 
しかもドアスタビライザーは接着剤補強と違って、外せばいつでも元に戻せます
よって気に入らなければ外せばいいし、車を売るときに査定が下がることもありません。
そういったデメリットがないことも含めて、これは最強なのです。

余談ですが今、オンラインサロンのメンバーの間でこのDIYドアスタビライザーが大流行しています(笑)。
(オンラインサロンではウェブを先行公開しています)
皆さん、とても体感できたようですよ。

では次回から具体的なDIYドアスタビライザーの制作と、取り付け、そしてセッティングに入りましょう。


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